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ボーイングF4B-4の製作 [WarBirds]

 先日予告したとおり、1/72スケール航空機の製作は米海軍機シリーズに突入ですw。まず製作したのは、第二次大戦前に就役していた艦上戦闘機、ボーイングF4B-4です。

f4b_01.jpg

 キットはかつてアメリカのモノグラム社から出ていたもので、元モノグラムのスタッフが興したメーカー、アキュレイト・ミニチュアからカーチスP-6Eホークと2機セットで、イタリアのカルトグラフのデカールを封入して再販されました。
 このキットを購入した背景には、ちょっとした野望があります。米海軍にはVFA-31という戦闘機中隊があるのですが、この部隊は長年コミックキャラクターのフェリックス・ザ・キャットをエンブレムにしています。このマークがかわいいので、フェリックスをつけた機体をずらっと揃えてみたいという、米海軍機ファンならだれでも思いつくであろうアイディアを実行しようと思ったわけです。
 とはいっても、VFA-31の歴史にはちょっと複雑な部分があります。この部隊はもともとVF-31と呼ばれており、戦前のVF-6が母体となっています。フェリックスは元来別のVF-3という部隊のマークだったのですが、第二次大戦中にVF-3とVF-6は部隊番号が入れ替わり、それを機に新VF-3(つまり元のVF-6)もフェリックスをつけるようになり、今日に至るわけです。
 さらに複雑な話ですが、VF-3はもともとVF-6Bという部隊で、VF-6のほうはVF-3Bだったというw。なので、画像のF4Bは現在のVFA-31とは直接関係のない(当時の)VF-3(というかVF-6B時代w)が装備していた機体なのです(本家のVF-6(VF3Bw)は当時は赤いシューティングスターをマークにしていました)。しかし「フェリックスの歴史」ということで気にしないことにしましたw。

f4b_02.jpg

 なにぶん古いキットなので、主翼の支柱が曲がっていたり、胴体パーツが反っていたりと製作はちょっとたいへんでしたが、あまり無理はせず、シンプルに形にしてみました。実は複葉機のプラモデルを作るのは初めてだったのですが、上翼を接着前に塗装することでどうにか完成させることができました。複葉機には本当は翼を支えるための張線が張られているのですが、スケールも小さいし面倒なので省略です^^;。

 この時代の海軍機は金属製の胴体がライトグレー、布貼りの翼が(上翼上面の黄色以外を)アルミニウム吹きつけで塗られているという面白いカラースキームです。ライトグレーはGSIクレオスのガルグレー、アルミニウムはアルクラッドIIのアルミニウム、上翼上面のオレンジイエローはやはりGSIクレオスのFS13538をエアブラシで吹き付けました。部隊カラーである尾翼の白は白サフそのままです。
 カウルを含むエンジン部分、タイヤやプロペラ、機体内部、パイロットといった細部はシタデルカラーの筆塗りです。
 写真をとるとき翼端灯を塗るのを忘れていることに気づきました(汗)。またウォッシングでディテールを浮き立たせた方がいいかもしれないと思ったりもしております。また、上翼のイエローは写真を見るともう少しオレンジの強い色にも思えたのですが、スケールも小さいですし完成してみるといい感じです。
 この翼の黄色は、以前紹介した日本海軍の九六艦戦と同様不時着水時に発見されやすいよう塗られていたらしいです。私は子供のころ、軍用機なのに派手な黄色で塗られている米海軍機にエキゾチックな魅力を感じたものでした。この年になってやっとこの「イエローウィング」を自分でペイントすることができて、ちょっと感激しております。

 さて、この「フェリックス」シリーズ、今後はF3F、F2A、F4F(これは製作済み)、F6F、F8F、F9F(ここからジェット機)、F2H、F3H、F-4、F-14、FA-18Eと続いていくわけですが、F2HとF3HそしてF-14以外のキットはすでに入手済み。
 F-14はハセガワから数年前にD型のVF-31カラーが限定品で発売されましたが手に入れ損ない、現在さらなる再販待ち状態。フジミのキットにもフェリックスのデカールは入っているらしいので、そちらも検討中です。ドイツレベルのラインナップにもありますが、こちらは価格がかなり高いのが難点です。
 F2HバンシーとF3Hデーモンは1950年代のSFチックなスタイルでかっこいいのですが、キットはそれぞれ1種しかなく、しかも入手が困難です。以前タミヤから同時期のF4Dスカイレイが出たのですが、これらのキットが発売されると期待するのは無理でしょうかねぇ。
 戦車モデルの世界では、昨今以前では考えられないようなマイナー車種がどんどんキット化されているのですが、航空機プラモデル界では逆に、昔は次々とキット化されていたマイナー機はレシプロ機はともかくジェット機はほとんど見かけなくなりました。この逆転現象はちょっとおもしろいですね。

 というわけで、次回はグラマンの複葉艦戦F3Fか、F2Aバッファローを製作しようと思っています。

追記:F-14のVF-31デカール入り製品は現在手に入らないと書きましたが、これはF-14Dの最終塗装バージョンで、F-14Aは定番商品としてラインナップされていました。お詫びして訂正します。

タグ:F4B-4
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