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OCSの新作Beyond the Rhine(MMP)(その14) [ウォーゲーム]

 先日のアルデンヌ攻勢のショートシナリオに続き、Beyond the Rhineのショートシナリオをさらにご紹介しようと思います。
BTR010.jpg
 上の図は、本作に含まれている状況設定のうち、もっとも規模の小さいもので、1944年11~12月にアーヘン南方で行われたルーア川への進撃作戦「女王作戦」を扱っています。
 女王作戦は上述のとおりルーア川の渡河点を確保するとともに、ルール工業地帯に水とエネルギーを供給するダムを押さえるという目的もあったように記憶しています。
 史実では大規模な絨毯爆撃で始まったこの作戦ですが、状況設定でも第1ターンにランダムイベントの「絨毯爆撃」が自動的に発生すると定められています。
 絨毯爆撃はしていた1または2ヘクスの目標に対し117+の欄で砲爆撃を行うというもので、SPも消費せず対空砲の影響も受けません。ただし出目が4以下だと誤爆が発生し、隣接する自軍ユニットに付随損害が生じます。
 史実では前線のドイツ軍が激しく抵抗したため連合軍はなかなか進撃できず、そうこうしているうちにドイツ軍がアルデンヌで反攻に転じたため、作戦は中止されました。
 状況設定では、連合軍は9ターンの終了時までに図で赤く囲んだ3ヘクスをすべて占領し、補給下とせねばなりません。
 前線はほとんどがレベル2の陣地なうえ、ジークフリート線ヘクスなので、守りが堅いだけでなく「戦果拡張(Exploite)」の結果は無視、ドイツ軍戦闘ユニットが隣接しているなら空いたヘクスだったとしても連合軍の補給線を遮断するという強烈な効果があります。
 連合軍としては、まず1または2カ所に突破口を開けて幅3ヘクスの回廊をつくり、続いてルーア川まで進撃して、最終的に3つの渡河点に橋頭堡を築く、というのを9ターンで行わねばならないということになるかと思います。
 ドイツ軍にはさほどの反撃戦力はありませんが、いちおう弱体ながら第9装甲師団と第3装甲擲弾兵師団、空軍の第3降下猟兵師団が後方に待機しており、さらにゲーム中に第10SS装甲師団と第15装甲擲弾兵師団が増援で登場します(ただしアルデンヌ攻勢に備えてこれらの装甲部隊はゲーム後半になると引き抜かれてしまいますが)。
 まだプレーしていないのでなんともいえませんが、使用する地図はわずか13ヘクス四方(画面上方に位置するライン川の東岸は使用しない)で期間も9ターンと手頃なので、本作の感触を試すにはちょいどよい状況設定かもしれません。

 本作にはアルデンヌとこの女王作戦のほかにもうひとつ、1945年の年明けからアルデンヌでの戦闘を支援するために実施された、ドイツ軍によるアルザスへの攻撃作戦「ノルトヴィント」を扱った状況設定が含まれています。
 次回はこれを紹介しようと思います。

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