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TAMIYA 1/35 Chieftain Mk.5の製作(その5) [AFVs]

 制作中のタミヤ1/35チーフテンはサスペンションに続いて、車体に細々としたプラパーツを取りつける段階へと進んでいます。
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 作業の前に、まず転輪を仮留めした状態で砲塔を載せてみました。チーフテンは砲身に比較して砲塔が小さいイメージがあったのですが、車体に載せてみるとさらに、砲塔に対して車体が小さい印象を受けます。
 そもそも第2次大戦中のドイツ戦車を見慣れていると、イギリスやロシア戦車の車幅が異様に狭く感じるものですが、英露の戦車は後輪駆動が多いので、エンジンとトランスミッションがセットで車体後部に搭載されているため、細い車幅と相まって全長はけっこう長く見えることが多いかと思います。
 ところがチーフテンの場合は車幅のみならず車体長も以外と短い印象。チーフテンの車体は基本的には先代のセンチュリオンと同じなので、これもやはり砲に対して車体が小さいということなのでしょうか。
 チーフテンを横から見ると、後輪駆動戦車特有の前傾姿勢というか、前が短く後ろが長い感じがなく、パンターなどのドイツ戦車のようにバランスがとれてみえます。センチュリオン並の車体にコンカラー並の砲を積んでいる、ということかもしれません。
 しかし、これはつまり砲に対して機関が弱い、ということでもあって、ゆえに自作のチャレンジャーではエンジンが強化(チーフテンの機関も途中で1回パワーアップしていますが)され、再び後ろが長いスタイルに回帰した、ということでしょうか。
 戦車もウェポンキャリアであると同時にクルマとしてそのスタイルやデザインを眺めてみるといろいろおもしろいです。

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 というわけで組立作業を続けます。車体のフェンダー上部に左右3個ずつ雑具箱を取りつけ。イギリス戦車というとこの車体側面の雑具箱が印象的ですが、これはスペースドアーマーも兼ねているらしいという話です。
 イギリス戦車の走行防御に対するこだわりは、その効果はともかく、時代あるいは東西問わず執着心を感じます。このあたりが紆余曲折あれども戦車発明国、ということかもです。
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 車体後部。ここには中央に排気システム、左右に雑具箱を装着したリアオーバーフェンダー、牽引フックなどがつきます。
 オーバーフェンダーはキットのプラパーツを使うか、エデュアルドのエッチングパーツを使うか決めかねているので、ここではまだ取りつけていません。エデュアルドのエッチングには排気システム後部に取りつける予備履帯フックなどのパーツも含まれていました。
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 車体前面にはやはり牽引フックと前照灯、操縦手ハッチなどがつきます。さらに前照灯の間には非常に薄い増加装甲(跳弾避け?)がありますが、これはエッチングパーツを使おうと思い、接着はしていませんが位置を確認するため上の画像では仮留めしてみています。
 チーフテンの前照灯は2灯のものと上の画像のように4灯のものがあって、Mk.3の途中あたりから変更されたらしいです。キットはMk.5なので4灯のパーツがセットされていますが、そのせいで車体後部がMk.2仕様なのと整合性がとれなくなっているわけですが、まぁ、それは細かいことでしょう。
 前照灯を改造してMk.2にしてしまう、という選択肢もあるのかもですが、そうなると他にも改造箇所が出てきてしまうんでしょうね。

 というわけで、ここまででプラパーツで組み立てる部分はほぼできあがりとなりますので、次回はエッチングパーツを取りつける前に足回りの塗装を済ませる、という作業へ進む予定です。

TAMIYA 1/35 Chieftain Mk.5の製作(その4) [AFVs]

 先日、砲塔を組み立てたタミヤ1/35のチーフテンですが、続いてサスペンションやデフといった足回りの作業に入っています。
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 チーフテンの転輪は6個でチャレンジャーと同じですがサスペンションは独立懸架ではなく、2組ずつ1個のボギーに取りつけるという、シャーマン戦車やIV号戦車と似た方式を採用しています。このサスペンションはひとつ前のモデルであるセンチュリオンとほぼ同じ物なようです。
 キットはかなりの部分が一体成形になっているボギーに転輪を差しこんで、ポリキャップを兼ねたホイールナットをはめ込んで固定するようになっています。また、リターンローラーやサイドスカートの固定金具などもこのパーツに組み込むことになります。
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 転輪はタイヤの中央にパーティングラインがありますが、これは実車の写真を見ても存在するので、さほど念入りには処理していません。また、サスペンションのコイルスプリングもボギーと一体成形ですが、特にディテールアップは施しておりません。
 イギリス戦車の場合、足回りは完成するとサイドスカートで大部分が見えなくなるので、それほど神経質にならなくてもいいかな、とは思っています。
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 繰り返しになりますが、タミヤのチーフテンは古いキットながら、非常に親切な設計になっており、サスペンションボギーは装着位置を間違えないよう、ボギー側にも車体側にもパーツ番号が刻印されています。
 これを片側3個、両側で合計6個組み付け、そこへ転輪を差しこんでいくのですが、今回も塗装のことを考え、この時点ではまだ転輪は固定しないでおきました。
 また、サスペンションと同時に機動輪と最終減速機のケース、誘導輪なども取りつけました。
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 6個のサスペンションを取りつけた状態。通常、戦車モデルの場合はこの時点できちんと水平が出ていないと完成時に転輪が浮いてしまうというトラブルが発生する可能性があるので、転輪を装着した状態で接着し、固着するまで動かさないのが肝心です。
 しかしこのキットは複数のダボでがっちりボギーが固定されるため、心配はほぼありませんでした。さすがモーター装甲を前提としたキットは、こうした部分がしっかり作られています。
 もちろんその分細部が犠牲になっているんだとは思いますが、前述のとおりサイドスカートでその多くが隠れるので気になりません。
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 それでもいちおう転輪を差しこんで確認はしました。まったく問題なしです。

 このあとデリケートなエッチングパーツの取りつけがある関係で、その後にゴム製の履帯をはめ込む工作を行うと破損する心配があります。それ故、この段階で足回りだけ塗装と組み立てを終わらせてしまい、その後に細かいパーツの組み立てを行って、足回りをマスキングしてから全体塗装、というスケジュールで進めようと思っています。

TAMIYA 1/35 Chieftain Mk.5の製作(その3) [AFVs]

 制作中のタミヤ1/35、チーフテンMk.5は砲塔、車体、シャーシそれぞれに細かいパーツを取りつけていく段階に進んでいます。
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 まず砲塔に車長キューポラと赤外線投射機、および雑具箱を取りつけました。赤外線投射機は若干ですがヒケがあったのでヤスリで平らにならしてみました。
 戦車には砲塔をクレーンで持ち上げたり、昇降時や、点検などの際に各部のパネルを開閉するためのフックやハンドルが多数ついているものですが、特にハンドルは1/35スケールではかなり細いので、プラキットでは通常突起のモールドとして表現されています。
 前回のチャレンジャーはこのモールドがシャープだったので、穴となるはずの部分を少し削っただけで、あとは塗装の陰影だけで表現してみました。
 今回はやや古いキットということもあって、砲塔のハンドルがやや緩いモールドに見えたので、ぜんぶ削り落として真鍮線に置き換えることにしました。
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 こちらが真鍮線を折り曲げて取りつけた状態。削ったパーツの跡地に千枚通しで印をつけ、ドリルで穴を空けたところに、0.4mmの真鍮線を曲げてつくったパーツを差し込み、瞬間接着剤で固定しています。
 この工作はハンドルをすべて同じ形状にするのがなかなか難しいのですが、最近は少し作業に慣れてきたのか、失敗が少なくなったように感じています。
 このキット用に用意されているエデュアルドのエッチングパーツにはこのハンドルも含まれているのですが、板状のパーツで再現性がいまひとつ、と思って使いませんでした。
 砲塔後部にある装填用? ハッチのハンドルは砲塔に直接モールドされていて、これもエデュアルドのエッチングが用意されていますが、これもキットのままとしています。
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 砲塔にハッチやベンチレーター、収納カゴなどのパーツもさらに取りつけていきました。左右に2基ある発煙弾発射機は、土台をエッチングパーツに交換しようとしたのですが、かなり複雑な形状で工作が難しく、左側はなんとか取りつけたものの、右側は誤って破損してしまいました。
 上の画像は破損する前のパーツを撮したところです。しかたなく右側だけキットのプラパーツを使用しました。かっこわるいけど気にしませんw

 砲塔の工作はこれでほぼ完成です。あとはキットには含まれていない、砲身基部の防水ブーツを手作りで取りつけようと思っています。
 それにしてチーフテンは砲身がながーく見えますね。

TAMIYA 1/35 Chieftain Mk.5の製作(その2) [AFVs]

 先日砲塔を製作したタミヤ1/35のチーフテンですが、車体も基本的な工作に入りました。
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 車体はバスタブ型のシャーシに後部パネルをはめ込み、ポリキャップとフック状のパーツで上面装甲と合体させます。
 それからサスペンションを装着するのですが、もともとモーター走行を前提にしているキットなので、強度を考慮してか両舷3個ずつのサスペンションボギーは一体成形になっています。
 3種のサスペンションパーツには接着後に見えなくなる場所にパーツ番号が刻印されており、同じ番号がシャーシ側にもモールドされていますので、間違えることがなくて親切ですね。
 また接着も複数のダボでがっちりと決まるので、あまり丁寧に作業しなくてもクリアランスはびしっときまると思います。念のため転輪を仮留めしつつ接着するつもりですが。

 このあとは足回りと平行して、砲塔や車体正面および後面の付属物の取り付けを進めていく予定です。

TAMIYA 1/35 Chieftain Mk.5の製作(その1) [AFVs]

 OSのバージョンアップでまたフォトショップが起動しなくなって焦ったのですが、翌日勝手に再起動したのち復旧しました。最近のPCは便利になったと同時にいろいろ謎で困惑する部分もあったりして悩ましいです。

 ともあれ、先日のチャレンジャー1に続いて、その先代のイギリスMBTであるチーフテンを作り始めました。
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 例によって説明書を無視してまず砲塔から工作開始。以前にも書きましたが、タミヤの砲身は、チャレンジャー2はポリキャップ、チャレンジャー1はビス留めでしたが、このキットの砲塔はプラパーツをただ噛ませているだけです。砲身側の円柱状の突起を受ける砲座側の形状が微妙ななカーブを描いていて、しっかり固定されると同時にいい感じ仰俯角が可能という、巧みな設計に唸りました。
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 砲身を組み込んで、砲塔の上下パーツを接着した時点で、車体にも基本的な工作だけ行おうと手をつけました。今回は部分的にエデュアルド製のエッチングパーツを組み込もうと思っているので、プラの工作を先に進めようという魂胆です。
 車体はシャーシに後面装甲を接着し、上下パーツを車体前面のポリキャップと後部のフックで固定するという、タミヤのいつもの方式です。
 両サイドのフェンダーにはサイドスカートを固定するためのフックがついていますが、スカートは接着するうえ、この部分にエッチングパーツがつくことになるので切り飛ばす予定です。
 もともとこのキットは電池とモーターで走行可能な設計だったようで、車体内側には電池ボックスの名残があり、転輪や機動輪といった走行部分はいずれも可動を前提とした設計になっています。サイドスカートも走行中の履帯脱落などに対応できるよう、取り外しができるようにデザインされていたようですね。
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 組み立てた車体に砲塔を載せてみました。この先はキューポラやサスペンションといった上下の細かいパーツを取りつけていく工程に進むことになります。
 いつもはひととおり組み立ててから塗装へ進むのですが、今回は破損しやすいエッチングパーツを多用するので、力のかかる履帯装着のような工作はその前に済ませて置こうと考えています。
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 まだ組立を始めたばかりですが、この時点で前回のチャレンジャー1と大きさを比べてみました。
 チーフテンは大型の戦車だと思っていました(いまも思っています)が、さすがのチャレンジャーと比較すると一回り小ぶりなのがわかります。搭載している主砲はおぼ同サイズなので、違いはスペースドアーマーの差異と、やはりエンジンということになるかと思います。

 チーフテンは、第2次大戦終了後から1960年代まで使われ続けたベストセラー戦車であるセンチュリオンの後継として、1960年代後半に正式採用され、80年代まで使われました。
 当時としては大口径(同世代のM60、レオパルト1、74式あるいは次世代のM1などの主砲は105mmでした)の120mmライフル砲を装備し、比較的低いシルエットと傾斜装甲で防御力を追求した反面、重量増加と非力なエンジンが相まって機動力が低い、という評判でした。
 しかし、その後に強力なエンジンが使用可能となると、チャレンジャーの火力や防御力は再評価され、西側戦車のその後の設計に大きな影響を与えている、と個人的には思います。

 というわけで、作り始めたら楽しくてしょうがないチーフテンの工作をしばらく続けていくつもりです。

タミヤ 1/35スケール チャレンジャー1の製作(その14) [AFVs]

 制作中のタミヤ1/35、チャレンジャー1は、実車の写真でみかける排気口からの煤汚れをどう再現しようかちょっと迷っているのですが、我慢できずに以前製作した同スケールのチャレンジャー2と並べてみました。
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 右が制作中のチャレンジャー1で1991年の湾岸戦争参加時、左が2003年のイラク戦争に参加したチャレンジャー2です。両者の間には12年の歳月があるのですが、ぱっと見た感じでは差異の少ないバリエーションかな、という印象です。
 上から見るとエンジンパネルが若干異なるほか、砲塔の大きさがかなり違うのがわかります。これはチーフテンに増加装甲を着ける、というアイディアをそのまま採用した感じのチャレンジャー1に対して、砲塔部のスペースドアーマーをより入念に設計したチャレンジャー2、という違いでしょうか。主砲も口径は同じですが細部がやや異なっています。
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 正面から見たところを比べるとけっこう印象が違います。チャレンジャー2では砲塔の面積だけでなく高さも増しているようにみえます。
 チャレンジャー2の砲塔正面についている白いパネルは赤外線に反応する見方識別装置で、夜間の誤射を防ぐ目的で装着されたようです。似たようなパネルが砲塔の側面および後面にも取りつけられています。
 チャレンジャー1より大幅に強化されいるのが照準装置らしく、フランス陸軍のルクレールほどではありませんが、砲塔上部には洗練された形状の照準、監視および暗視装置が装備されているのがわかります。
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 側面形状の比較。車体の前面およびサイドスカートに装着されている増加装甲は両者とも基本的には同じものだと思います。チャレンジャー2では車体後方の排気口に大型のマフラーが取りつけられたのがわかります。
 チャンレンジャー1はMr.カラーのタンに色の素のイエローを混ぜた色で塗装し、チャレンジャー2のほうはたぶんタミヤアクリルのデザートイエローに白を混ぜたものを塗ったように記憶しています。
 これは、実際にこの2つを塗り分けていたということではなく、実車の写真から私個人が受けた印象を再現しただけです。たまたま光源の向きや時間帯による光の加減、あるいは天候の影響で、同じ色が違った色味に見えたのかもしれません。
 自分好みのカラーをみつけたり作ったりするのは楽しいですが、失敗して凹むこともあるので難しいです。

 ともあれ、チャレンジャーはほぼ完成という感じなので、引き続きイギリス戦車の流れでタミヤのチーフテンに取りかかるか、あるいは別のキットを製作するかちょっと考えているところです。

タミヤ 1/35スケール チャレンジャー1の製作(その13) [AFVs]

 先日、車長フィギュアの塗装を行ったタミヤ1/35のチャレンジャー1にデカールを貼付しました。
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 キットには湾岸戦争参加車両のデカールが2種、ドイツ駐留部隊のものが1種含まれています。使ったのは手元の資料に実車の写真が掲載されていた戦車連隊のもの。所属はたしかロイヤル・ドラグーン・スコッツガーズ連隊だったかと。
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 やはりマーキングが加わるとぐぐっとスケール感が出て、かっこよく見えます。
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 砲塔に2ヶ所あるアンテナ基部にもドリルで穴を空け、0.5mmの真鍮線を7cmの長さにカットしたアンテナ線を接着してみました。まだ金色のままですが、あとで黒で塗装する予定です。
 そのほかフロントフェンダー付近に装備している消火器もグリーンで塗装し注意書きのデカールを貼りました。
 また、車体や砲塔の上面に砂や土がこびりついた状態、乗員の昇降時に擦れてエッジの塗装が剥げかけた状態などを再現してみています。

 まだ排気汚れを加えていませんが、これで製作はほぼ完成に近い状態になりました。以前製作したチャレンジャー2とさっそく並べてみたいなと思っています。

タミヤ 1/35スケール チャレンジャー1の製作(その12) [AFVs]

 今回は基本塗装に続いて、制作中のタミヤ1/35チャレンジャー1にデカールを添付する予定でしたが、その前に登場させる車長のフィギュアを組み立ててみました。
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 キットにはもとのMk.1のころから付属する欧州仕様の車長フィギュアに加え、湾岸戦争時の砂漠迷彩とマスクおよびゴーグルを着用した車長フィギュア、合計2体入っています。今回はこの湾岸戦争仕様の車長を組んでみました。
 まず別パーツとなっている両腕を接着した後、いつものように黒のサーフェーサーで下地づくり。
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 その後に水性アクリルカラーで筆塗り。上の画像はちょっとピントが甘いですが、おぼ塗り終わった状態です。迷彩服を筆塗りするのは面倒だけど楽しいですねー(*´ω`*)
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 で、さっそく砲塔に載せてみました。人を加えるとチャレンジャーの巨大さがよりわかりやすいように思います。

 歴代のイギリス戦車を順繰りに完成させたら、車体はもちろん砲塔の比較もしてみたいです。

タミヤ 1/35スケール チャレンジャー1の製作(その11) [AFVs]

 先日基本塗装を行ったタミヤ1/35のチャレンジャー1にウェザリングを施し始めました。
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 まずエナメルシンナーで薄めたブラウンをうっすらと全体に筆で塗って、砂漠の砂が水や雨で流れたような雰囲気を加えてみました。黄色味が強い基本色を若干赤方向へ振るという効果も狙っています。
 筆は基本的には上から下へと走らせるので、かすかに雨だれのような線が入るのと、サイドスカートの増加装甲についたボルトのような突起の周辺やパネルラインを少し暗くして立体感を強調することにもなるかもしれません。
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 こちらは前方からみたところ。主砲身の発射時の熱による湾曲を防ぐサーマルスリーブはベルト部分を筆で塗り分けています。
 フロントフェンダーの黒にライトストーンを重ねたゴム部分は狙ったとおりの透け具合で気に入っています。

 以前に同じタミヤのチャレンジャー2を製作した際には、イラク戦争時の写真を参考に、砂漠迷彩のライトストーンが剥がれて、その下のNATO迷彩が覗いている感じを再現しようと試みましたが、今回製作に当たって湾岸戦争の実車の写真を見たところ、上記のような剥げはほとんど見られませんでした。
 なので今回は乗員が手足で触れて擦れるような部分を除き、塗装剥離のウェザリングは行わない予定です。ということで、このあとデカールを貼り、続いて砂による汚れを再現してみたいな、と思っています。

タミヤ 1/35スケール チャレンジャー1の製作(その10) [AFVs]

 基本塗装を施したタミヤ1/35のチャレンジャー1は細かいパーツの取り付けや塗装を進めています。
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 履帯を装着した車体を前方からみたところ。軟質樹脂製の履帯はよくみるとたわんでいて、鋼鉄の板を連結した感じが失われているかもしれませんが、現用戦車はスカートで隠れる部分が多いのと、たいていの場合接地面にゴムパッドがついていて、その再現性が高いこともあってこれでいいかなとも思います。
 先日書いたように、フロントフェンダーのマッドガードはダークグレーを塗った上からもういちどサイトサンドを重ねて、あとから塗った感じを出してみました。
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 砲塔をとりつけたところを右側から撮影。機銃や飲料水タンク、エンジンルーム上面のゴムパットや排気口もダークグレーを塗装し、部分的にその上からもう一度ライトサンドを重ねています。
 転輪のゴムタイヤ筆塗りですが、リムの部分にグレーをつい塗ってしまうので、あとからタッチアップを施してみました。
 車体後部には英軍戦車としては珍しく車載工具が固定されています(工具箱に収められていることが多い)。これを木製の柄や金属のスコップ部分といった感じで塗り分ければ細かくなりますが、おそらく実車では工具をとりつけたまま一気にライトサンドを塗装したと思われるため、塗り分けはしませんでした。ウェザリングの時点で塗装の剥げとかを加えるとそれっぽいかもしれません。
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 サイドスカートを取りつけたところを同じ角度から。キットには増加装甲を着けたサイドスカートと従来のサイドスカート用に、装着位置の異なる牽引ロープのパーツがそれぞれ付属します。

 ちなみに、チーフテンやチャレンジャーのエンジンルーム上部にコの字形に装着された黒いゴムパッドのようなパーツですが、手元に資料によると、砲身に俯角をつけて回転させた際に、車体と干渉しないよう防護するためらしいと知りました。だとすると逆に、他国の戦車にはなぜこの措置が必要ないのかに興味が湧いた次第です。

 というわけで、次回からいよいよマーキングとウェザリングの工程へと進む予定です。

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