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Last Blitzkrieg(BCS)のユニットカウンター紹介(その29) [ウォーゲーム]

 Last Blitzkriegのユニットカウンターを長々とみてきましたが、オマケというか最後にこれまでも一部触れていた連合軍の独立ユニットを紹介します。
 本作ではドイツ軍に12個、連合軍に18個の独立ユニットが含まれています。個人的にはドイツ軍の方が多いと思っていたのでちょっと意外でした。
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 米軍の独立ユニットの半数以上を占めるのが独立工兵大隊、あるいはそこから分遣された工兵中隊です。米軍の戦闘工兵大隊は司令部プラス3個中隊編成で、主な任務は架橋、地雷原処理、爆破物処理、地図作成、偽装などで、「必要ならば歩兵としても戦う」だそうです。
 ドイツ軍の突撃工兵とはちょっと趣が違いますが、それでも防御陣地に敷かれた地雷原を撤去し、鉄条網を爆破し、塹壕や小川に橋を架けるといった危険を伴う作業を専門にするスペシャリスト集団ではあります。
 アルデンヌでは米軍は奇襲を受けたため、もっぱら作戦序盤での戦力が足りない戦区の穴埋めを任され、厳しい戦いを強いられたようです。
 9個ある工兵ユニットはすべて初期配置で、増援で登場するユニットはいません。9個のうち7個はスタヴロー、トロワポン、マルメディー、サン・ヴィト、ビュリンゲン、バストーニュ、ヴィルツといった重要な交差点や渡河点がある町に配備されています。
 移動もできず、ステップ数もARも低いので単独でドイツ軍の攻勢を支えるのは難しいでしょうけれど、機甲騎兵や戦車といった快速部隊が急行して、現地の工兵と強力するとそこそこ強固な陣地が形成できるかもしれないです。

 画像の上段、左の3個は戦車および駆逐戦車の独立大隊で、1944年の米軍には非常に多くが編成されていました。そのほとんどは歩兵師団に配属されたわけですが、一部このように予備として留め置かれたユニットがいたようです。
 本作では第740戦車大隊は12月19日、第602駆逐戦車大隊は21日、第705駆逐戦車大隊は第101空挺師団に配属された状態で18日に登場します。

 その次の第526機械化歩兵大隊はなんだろう、と思ってググろうとしたら「526」と入力しただけで紹介サイトがヒットしました。

http://www.battleofthebulgememories.be/index.php?option=com_content&view=article&id=501:the-526th-armored-infantry-battalion-in-the-bulge&catid=1:battle-of-the-bulge-us-army&Itemid=6&lang=fr

 このサイトによると「米軍唯一の独立機械化歩兵大隊」だそうで、パイパー戦闘団と交戦した後、スタヴローとマルメディーを占拠してKGパイパーの補給線遮断に貢献、その後前線から引き抜かれて年明けには解散してしまったようです。本作ではウェルボモン近くの道路上に配置されています。

 すでに紹介した第509および第551落下傘大隊は小規模な任務を行ったり、空挺師団の戦力を補完するために編成された予備部隊で、本作では12月21、22日にそれぞれ登場します。

 下段左端の第118歩兵連隊第2大隊はもともと第30歩兵師団に所属する1連隊でしたが、1942年の夏に師団から外れてアイスランドに駐屯していたようです。たしかに第30歩兵師団の編成を見ると第117、119、120連隊となっていて118が抜けていますね。
 第118連隊は12月13日にフランスに送られ、ジベに駐屯していたそうです。本作でも12月24日にジベに配置されます。

 「99 Nor」と記されたユニットは正式名称を第99歩兵大隊といい、米国に住むノルウェー人で編成された部隊のようで、日系2世部隊である第442連隊に似ています。
 99大隊と同様のユニットにはフィリピン人、イタリア人、オーストリア人、ギリシア人、そして日系人の大隊があり、上述の第442連隊は日系人からなる第100歩兵大隊が拡充されたもののようです。
 このユニットは本作では12月17日に突然、マルメディーにぽこっと出現します。

 最後に、カウンターの色が唯一異なる「5 Fus」というユニットですが、これは米軍の燃料集積所を警備するために配備されていたベルギー軍第5フュージリア大隊です。
 1944年に連合軍によってベルギーが解放された後に編成された部隊で、いわゆる自由xx軍のような義勇兵ではなく正規軍部隊のようです。本作ではフランコルシャンに初期配置されています。

 というわけでこれで連合軍の全ユニットを紹介し終わりました。Last Blitzkriegは野心的なシステムといい最新の資料に基づく戦闘序列といい、大隊レベルという諸兵科連合と作戦立案を両方楽しめそうなスケールといい、さらにはフルマップ4枚にも関わらずそこそこプレーしやすそうな雰囲気が魅力的という印象です。
 今後も機会があれば一人で、あるいは誰かとプレーしたり作戦研究をしてみたいと思っています。

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