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Last Blitzkrieg(BCS)のユニットカウンター紹介(その24) [ウォーゲーム]

 前回に続いてLast Blitzkriegにおける12月22日の米軍増援部隊第2弾として、歩兵師団以外の部隊を見ていこうと思います。
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 この日に登場する機甲師団は2個、まず上の第4機甲師団は「パットンのお気にいり」と呼ばれた精鋭部隊で、史実ではドイツ軍に包囲されたバストーニュへの突破口を切り開いた部隊として有名です。
 編成は先に登場する第7機甲師団とほぼ同じですが、詳細を見ると駆逐戦車大隊は第7がM36を装備しているのに対してこちらはM18ヘルキャットのようです。
 また、米軍現用のM1戦車シリーズの愛称となっている「エイブラムス」はこの師団の1指揮官の名称に由来しますが、そのタスクフォースのみARが5と高く評価されているのが興味深いです。
 本作ではこの師団はバストーニュの真南に位置する幹線道路に登場しますが、上述のTFエイブラムスともうひとつTFジャックは、12月25日にやや西寄りの地図端に遅れて登場します。
 ヒストリカルノートによると先に登場した各TFによる攻撃が失敗した後、第2波として投入された上記の2個TFがバストーニュへの突破を果たしたのだそうです。
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 さて、このターンに登場するもうひとつの機甲師団は、セルでドイツ軍の同じ番号の装甲師団と交戦したことで知られる第2機甲師団です。本作では北方のリエージュ周辺から戦場へと登場します。
 この師団は戦車数の多い42年型編成なのですが、前にご紹介した同じ編成の第3機甲師団と比べると、かなりユニットの構成が異なっているようです。
 第3機甲師団は3つある機械化歩兵大隊のうちのひとつを、いくつかの戦車大隊に分散配属してデュアルユニット化していていましたが、第2機甲師団ではこのような編成をとっていないため、戦闘ユニット数が機械化歩兵大隊の分1個多いかわりにデュアルユニットは偵察大隊のみとなっています。
 また、機械化歩兵大隊の移動力が第3機甲師団では14なのに対して16と高いですが、これらの大隊には装甲値がない、つまり戦車を有していないわけです。つまり第2機甲師団の各ユニットは諸兵科連合編成を一切行っていないということになります。
 また、第66戦車連隊の第1大隊のみ、移動力16の「軽戦車(LT)」大隊となっていますが、この部隊は軽戦車1個中隊に、連隊直属のジープ歩兵などを配属した偵察部隊として編成されていたようです。
 なおヒストリカルノートによるとこの師団もCCRは名称のみで、実質的な戦闘部隊はCCAとCCBの2つに編成されていたそうです。
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 このターンには上記の2個機甲師団のほかに、第4機甲騎兵群も登場します。本作には機甲騎兵群は3個登場しますが、この部隊は、初期配置の段階でロスハイム渓谷に配備されている第14機甲騎兵群に続く2つめの騎兵部隊となります。
 戦闘ユニットは3個で、装甲値は低いですがデュアルユニットでARもそこそこ高く快速が持ち味です。
 登場エリアは上の第2機甲師団と同じなので、予備として側翼警戒や緊急事態における穴埋めや火消しに活用せよ、ということなのでしょうか?
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 こちらはやはり22日の増援として登場する、本作唯一のイギリス軍部隊である第29機甲旅団です。
 通常、バルジの戦いを扱ったウォーゲームにはもっとたくさんの英軍部隊が登場しますが、本作では、それらの英軍部隊のほとんどが本作の扱う範囲の後である年明けから戦闘に投入されたうえ、史実ではミューズ川の渡河点ではなく、その背後の開豁地に配備されていたとヒストリカルノートには記載されています。
 万が一ドイツ軍がミューズ川を渡ったならば、平野部へとおびき寄せてから叩く算段だったのだ、ということのようです。
 そして、唯一ミューズ川の渡河点の警戒部隊として前方配備されていたこの部隊のみ、ゲームに登場するというわけです。
 第29旅団は実際には独立部隊ではなく、第11機甲師団の一部らしいのですが、この部隊しか登場しないので独立旅団扱いになっています。部隊は新型のコメット巡航戦車を受領中だったそうですが、ドイツ軍の攻勢を受けて急遽旧装備に戻して戦闘に参加したとヒストリカルノートには書かれています。
 逆に、騎兵の兵科記号を有する第2HHC(ハウスホールドキャバルリー)は独立部隊でしたが、この旅団に配属されていたのだそうです。
 またイギリス軍の機甲旅団は戦車連隊(大隊)3個と機甲歩兵大隊1個が標準編成ですが、ここでは機甲歩兵大隊は中隊毎に戦車連隊に配属されたものとしてユニット化されず、戦車大隊をデュアルユニットとしています。
 各戦車連隊が装備しているのはM4シャーマンですが、イギリス軍では4両に1両の割合で強力な17ポンド砲を装備したファイアフライが含まれているため、装甲値は通常の2ではなく3、射程2が与えられています。


 前回紹介した歩兵師団、および上述の機甲部隊に加え、この日に増援には2個の独立歩兵連隊も含まれています。これも興味深いのですが、長くなってきたので次回見てみようと思います。

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