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Last Blitzkrieg(BCS)のユニットカウンター紹介(その10) [ウォーゲーム]

 延々と紹介し続けているLast Blitzkriegのカウンター紹介ですが、ドイツ軍の増援部隊はちょっと後回しにして、今回から米軍の初期配置部隊を見ていこうと思います。
 1944年12月のいわゆる「バルジの戦い」では、ドイツ軍は連合軍戦線のもっとも手薄だったアルデンヌ高原地帯を攻撃地点に選んだわけですが、この南北およそ70km幅の戦線に、米軍は4個師団半の歩兵と1個師団半相当の機甲部隊を配備していました。
 仮に機甲部隊を機動予備だと考えると、防御ラインの密度は1個歩兵師団あたりおよそ15kmということになります。しかし、実際には第99歩兵師団と第2歩兵師団は重なり合って同じ戦域を防御していたので、他の部分はより薄いということになるかと思います。そして実際の戦闘は、その厚みの違いが如実に表れているといえるかもしれません。
LB_2ID.jpg
 まず、ちょっと極端ないいかたですが、ドイツ軍のアルデンヌ攻勢を失敗させた、まぁなんというか第1の要因だとされている第2歩兵師団から紹介します。
 その師団番号の小ささからもわかるとおり歴戦のベテラン師団で、作戦開始時にはやはり古参の第1歩兵師団とともに第5軍団に属していました。「インディアンヘッド」という愛称がつけられています。
 米軍歩兵師団は各3個大隊からなる3個歩兵連隊を基幹とし、これに工兵、戦車、駆逐戦車それぞれ1個大隊と砲兵1個連隊の支援戦力が付属、加えて中隊規模の偵察グループが加わるという編成だったようです。
 第2歩兵師団の上の画像をみるとこの編成に忠実で、さらに、駆逐戦車大隊に追加して牽引式の対戦車砲大隊も有していたようです。
 歩兵連隊は直前の戦闘でやや消耗していたようですが、この師団の正確な配備地点をドイツ軍は把握していなかったため、予定されていた第6SS装甲軍、特に第12SS装甲師団の突破は失敗に終わった、というのがいわゆる定説といえるかもしれません。
 カタログデータ的に数値を見ても、歩兵のARはのきなみ4、偵察グループと工兵は3となっています。偵察グループには展開サイドがなく、戦車大隊と2個の対戦車大隊はサポート専用ユニットになっており、集中運用はできません。このあたりは米軍のドクトリンを反映しているのだと思います。
 砲兵火力もドイツ軍師団の平均3に比べて1多いですが、実際には軍団直轄の砲兵アセットが豊富に送り込まれるので、砲撃力はさらに強力だといえるかもしれません。
LB_99ID.jpg
 で、その第2歩兵師団と同じ戦区に配備されていたのが、こちら第99歩兵師団です。第2IDとは対照的に、この師団は訓練は完了していましたがまだ実戦経験がなく、アルデンヌ戦区に配備されることで、ここで「戦場の雰囲気に浸らせ」るということだったようです。
 ドイツ軍の攻勢が始まると即座に第2歩兵師団の配下に置かれるあたり、師団としての戦闘力というか指揮能力が期待されていなかったことがうかがえます。
 編成を見ると戦車大隊を配属されておらず、対戦車砲も牽引式のみという明らかな2線級部隊という印象ですが、それでARは3と、ドイツ軍の平均的な歩兵師団よりは優秀だったりします。もちろん9個大隊編成で戦力も十分です。
 こうして大隊レベルで並べると、師団の頭数を揃えても、その大隊数の差は戦力差となって現れるのだなぁ、と実感できるような気もします。

 史実では、この2個師団がドイツ軍の第12および第277歩兵師団による最初の攻撃、そしてそれに続く第12SS装甲師団との戦いを支え、「突出部の北翼」をがっちり押さえていたことになります。
 そしてドイツ軍のパイパー戦闘団は仕方なく、その南側を突破することになるのですが、次回はそのあたりに配備されていたユニットを見ていこうと思います。

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