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SPI:Almaの対戦 (IMMELMANN4月例会) [ウォーゲーム]

 昨日は、ゲームクラブIMMELMANNの月例会に参加し、SPIの『The Crimean War』という、4つのウォーゲームがセットになった1978年の作品に含まれている「Alma」をプレーしました。
Alma160410_01.jpg
 「Alma」はハーフマップにカウンター100個という手頃なサイズで、クリミア戦争の最初の大会戦であるアルマの戦いを扱ったウォーゲームです。
 1815年にナポレオン戦争が終結したのち、比較的平和だったヨーロッパに40年後に起きたクリミア戦争。ことの発端はオスマン帝国とロシアの利権争いで、これに介入した英仏vsロシアが、黒海に面するクリミア半島の要塞都市セバストポリを巡って戦いました。
 参加したロシアとイギリスは、ともに「自分たちこそナポレオンを倒した世界最強国」と自負し、またフランスも「負けたけど、ナポレオンの大陸軍は世界最強だった、そしていまその甥が皇帝になって復活」みたいな雰囲気に包まれていました。
 つまりいずれも欧州最強を誇る3カ国の軍隊が激突し、最先端の戦術が披露されると予想されていた戦争だったようです。
 ところが、いざ戦争が始まってみると、クリミアは気候風土が厳しく、しかも英仏の本国からかなり遠かったため兵站が追いつかず、食糧や衣料品が不足し、疫病が蔓延してしまい戦う前から英仏両軍はどんどん消耗してしまいます。
 ロシア軍も封建的な軍隊は鈍重で「ナポレオンに勝った」のは自軍の戦術指導が優秀だったためではないことが明らかになるばかりだったようです。

 さて、そんな両軍の実相がまだ明らかになっていない段階で行われたアルマの会戦。ゲーム的には、英仏連合軍は両軍を隔てるアルマ川をできるだけ迅速に渡河し、一気にロシア軍戦列を突き崩して包囲殲滅したい、対するロシア軍は兵力の消耗を押さえつつ、できるだけ英仏軍に被害を与えたい、というところしょうか。
 英仏軍を担当した私は上図のように、中央の敵を拘束しつつ、両翼から包囲するという計画で進撃する胃ことにしました。フランス軍は第3ターンになるまで動けないので、まずは中央を攻撃しつつ、左翼のイギリス軍が迂回前進、というところです。
Alma160410_02.jpg
 2枚目の図版は第4ターン開始時。迂回を試みたもののアルマ川の南岸は地形が険しく、迅速な移動はままなりません(急斜面では1ターンに1ヘクスしか進めない場所もかなりあります)。しかも英仏連合軍は兵力の分散を恐れ、各師団毎に、全兵力が渡河するまでは川を離れて前進できないという縛りがあります。
 こうしてまごまごしているうちに、ロシア軍は迎え撃つ態勢を整え、優勢な砲兵でドカドカ攻撃してきます。英仏軍は歩兵の射撃力は高いのですが、白兵戦は苦手で、しかも砲兵が少ないため、突撃しては砲撃で粉砕され、そこをロシア歩兵に追撃されて壊滅、という悪循環で損害が先行する苦しい展開。
 イギリス軍は第1師団とラグラン旅団が戦意5と優秀なのですが、なかなかその優位を活かせません。フランス軍は第3ターン以降ようやく動き始め、2ユニットだけ先行するズワーヴ兵を追いますが、こちらも川を渡るのに四苦八苦。
Alma160410_03.jpg
 ロシア軍は損害が増えてくると、判定によって兵力を温存するために上層部から撤退命令が出て、そこから地図南端に脱出を開始することになっています。そして英仏軍はできるだけ、その退却を阻止しなければならないのですが、攻撃がうまくいかない英仏軍はロシア軍に損害を与えられず、そもそも退却命令が発動しません。
 退却命令の発令前の各ターンにつきロシア軍は勝利ポイントを得られるのですが、勝敗は英仏軍がVPをプラスにしないとそもそも勝ち目がないという状況です。
 ゲーム後半にようやくイギリス軍がロシア軍右翼の側翼包囲に成功し損害を与え始め、これに応じてロシア軍はじわじわと戦列を下げ始めました。しかし、このあと退却命令が出てもそれを阻止するのが難く、第10ターンにて時間切れもあり、英仏軍が投了しました。

 反省点としては英仏軍は優秀な歩兵射撃を活かすため、2ユニットで敵1ユニットを射撃する組み合わせをできるだけ多く実行する必要があると感じました。そして相手の砲兵を制圧してしまえば、自軍の損害も減らすことができ、攻撃を継続できるように思います。

 だいぶ前になりますが、同じパッケージに含まれるBalaclavaを以前プレーしたことがありますが、同一システムにも関わらず、けっこう印象の違う展開になったのが興味深いです。残る2作もプレーしたくなりました。

 対戦してくださったkotatuさま、ありがとうございました。

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