Great Medieval Battles & Crimean War 専用ルール翻訳 [ウォーゲーム]
SPIのウォーゲーム、Crimean War QuadriとGreat Medieval Battlesは、いずれもカウンター100個(GBAはダブルカウンターなのでちょっと特殊ですが)&ハーフマップサイズのゲームが4個セットになったもので、以前に4作の共通ルールと専用ルール1個分を訳していたのですが、今回、残りの6作の専用ルールも訳してみました。
Crimean Warは1854~55年に起きたクリミア戦争を題材にしていて、アルマ、バラクラヴァ、インカーマン、チェルナヤ川という4つの会戦がそれぞれ1個のゲームになっています。
SPIは70年代後半に、こうした比較的小さいゲームを4個セットにする作品を多くデザインしていますが、初期の作品は手軽さを優先している一方、後期の作品のなかにはArmy Group SouthやGreat War in the Eastのようにハーフマップにカウンター200個というちょっと重たい(でもおもしろい)ものあるというように、なかなか多彩なラインナップといえるかもです。
そんななか、GMBとこのクリミアはカウンター数は少ないですがルールがちょっと凝っていて、手軽かつやや戦術的に詳細ということで当時から人気があった、というか評価は高かったようです。
一方、こちらはそのGreat Medieval Battles。含まれている作品はクリミアのように時代が同じというわけではなくて、映画「ブレイブハート」でおなじみ、スコットランド対イングランドの「バノックバーン(1314年)」、100年戦争における黒太子エドワード対ゲクランの「ブラックプリンス(1347年)」、チムール対バヤジットというイスラム圏の戦争を描いた「タンバーレイン(1402年)」、そしてなんと最後のひとつはイギリスの英雄伝説であるアーサー王対モードレッドの戦いを描いた「キングアーサー(536?年)」が含まれています。この全8作のうち最後のキングアーサーだけは、かつてタクテクス誌の付録になったことがあります。
両方のシステムはもちろん時代が異なるためかなり違うのですが、共通している点に戦意判定>潰走>再集結という手順があります。
戦闘ユニットがただ除去されたり、あるいは後退したりするだけでなく、隊列を維持する能力を問われ、そこに判定が生じるという概念はいまでは普通に用いられています。これは、おそらくはナポレオン戦争や南北戦争の大会戦を扱った(ボードまたはミニチュア)ゲームで最初に導入され「スコードリーダー」で一般的になったといえるかもしれません。
そしてこれらの作品が発表された1980年前後には、すでにどの時代のゲームでも戦術レベルには戦意が重要な要素として扱われるようになっているのがちょっと興味深いと感じました。
というわけで、せっかく訳したのでぜひ8作ぜんぶプレーしてみようと思っています。
なお、私が保有するGreat Medieval Battlesは本来シングルサイズでなければいけない数値マーカーが間違ってダブルサイズになっているうえ、一部のマーカーが版ズレをしていたので、その部分のカウンターのみタクテクス用の国産品(King Arthur用のもの)を流用してみました。
Crimean Warは1854~55年に起きたクリミア戦争を題材にしていて、アルマ、バラクラヴァ、インカーマン、チェルナヤ川という4つの会戦がそれぞれ1個のゲームになっています。
SPIは70年代後半に、こうした比較的小さいゲームを4個セットにする作品を多くデザインしていますが、初期の作品は手軽さを優先している一方、後期の作品のなかにはArmy Group SouthやGreat War in the Eastのようにハーフマップにカウンター200個というちょっと重たい(でもおもしろい)ものあるというように、なかなか多彩なラインナップといえるかもです。
そんななか、GMBとこのクリミアはカウンター数は少ないですがルールがちょっと凝っていて、手軽かつやや戦術的に詳細ということで当時から人気があった、というか評価は高かったようです。
一方、こちらはそのGreat Medieval Battles。含まれている作品はクリミアのように時代が同じというわけではなくて、映画「ブレイブハート」でおなじみ、スコットランド対イングランドの「バノックバーン(1314年)」、100年戦争における黒太子エドワード対ゲクランの「ブラックプリンス(1347年)」、チムール対バヤジットというイスラム圏の戦争を描いた「タンバーレイン(1402年)」、そしてなんと最後のひとつはイギリスの英雄伝説であるアーサー王対モードレッドの戦いを描いた「キングアーサー(536?年)」が含まれています。この全8作のうち最後のキングアーサーだけは、かつてタクテクス誌の付録になったことがあります。
両方のシステムはもちろん時代が異なるためかなり違うのですが、共通している点に戦意判定>潰走>再集結という手順があります。
戦闘ユニットがただ除去されたり、あるいは後退したりするだけでなく、隊列を維持する能力を問われ、そこに判定が生じるという概念はいまでは普通に用いられています。これは、おそらくはナポレオン戦争や南北戦争の大会戦を扱った(ボードまたはミニチュア)ゲームで最初に導入され「スコードリーダー」で一般的になったといえるかもしれません。
そしてこれらの作品が発表された1980年前後には、すでにどの時代のゲームでも戦術レベルには戦意が重要な要素として扱われるようになっているのがちょっと興味深いと感じました。
というわけで、せっかく訳したのでぜひ8作ぜんぶプレーしてみようと思っています。
なお、私が保有するGreat Medieval Battlesは本来シングルサイズでなければいけない数値マーカーが間違ってダブルサイズになっているうえ、一部のマーカーが版ズレをしていたので、その部分のカウンターのみタクテクス用の国産品(King Arthur用のもの)を流用してみました。
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