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F9F-2パンサーの製作 [WarBirds]

 前回書いたとおり、英国のハナンツから注文していたデカール類が届きましたので、以前のF8Fベアキャットに続き、VF-31の戦闘機を作ってみようと思いました。今回のお題はF8Fの次に装備されたグラマンF9F-2パンサーです。

F9F_01.jpg

 F9Fはその名のとおりグラマン社がF8Fの次に開発した艦上戦闘機で、同社初のジェット艦上機です。配備が始まったのは1949年。前年に部隊名がVF-3AからVF-31に変わった「フェリックス」も1950年に始まる朝鮮戦争にF9F-2で参加し、1950年11月18日にMIG-15の撃墜を記録しています。
 キットはハセガワ製の1/72スケールで、マーキングはVF-31のものはキットに入っていなかったので、別売りデカールで対応しようと思い、ちょっと調べてみました。ところがVF-31所属F9Fの写真がなかなかみつからず、思わぬ苦労をしてしまいました。
 結局、空母レイテから発艦しようとしている3機のF9Fが写った写真をようやく見つけ、完成にこぎつけた次第です。このころのF9Fはたいてい右翼上面と左翼下面に機番号と搭載空母コードレターが描かれているのですが、その写真に写っている機体にはこれがありません。3機のうち1機、104号機に至っては胴体側面のNAVYとVF-31のマーキングもないのです。
 残念なことに3機ともすべて右舷側しか見えず、描かれているはずのフェリックスは見えなかったので、左舷コクピット下あたりにあるはずだと想像してマークをいれました。デカールはドラゴン社製1/144スケールのF-14Dについていた増加タンク用のもので、テンプレートで機体に白円を描いた上からこれを貼り付けました。

F9F_02.jpg

 上の画像は、このF9F-2とその次にくるF2H-3のために購入したデカールです。これらは米陸軍機用の45°カット(海軍は60°カット)という書体なのですが、海軍も1950年代半ばまではこれを使っていたらしいです。
 デカールはいちおう3社のものを買ってみたのですが、今回はエアロマスター製(印刷はカルトグラフ)を使いました。本来は1/48スケール用のサイズなのですが、海軍機のマーキングは24インチや36インチといったようにサイズが決まっていて、1/48の24インチは1/72なら36インチとなるということで、うまく使うことができました。
 塗装は全体にシーブルーをエアブラシで吹き付け、各翼端に筆塗りでシタデルカラーのシルバーを塗りましたが、ちょっと失敗気味で反省。垂直尾翼前縁のシルバー部分は機体によって塗られている広さが異なるので悩みましたが、前述の写真で確認して一安心です。
 翼端灯はいつもはシルバーを下地にクリアブルーやクリアレッドで仕上げるのですが、今回は宝石塗りでの仕上げを試してみました。

F9F_03.jpg

 というわけでさっそくひとつ前の装備機であるF8Fと並べてみます。こうしてみるとF9FはF8Fより少し大きいだけで、小ぶりでかわいいジェット機ですね。パンサーはベアキャットに対して水平速度で約100キロ速いですが、当然低速域での加速や小回りはF8Fが上、武装も20mm機関砲4門とF8F-2と同じです。
 それでもF9FはF8Fを空母甲板から一掃してしまったわけですから、やはりジェット機に対する期待というのは当時大きかったであろうことが想像できます。もっとも当時ジェット化されていたのは一部の戦闘機隊だけで、朝鮮戦争のころの空母にはF9FのほかはF4UコルセアとADスカイレーダーというレシプロ機が搭載されていたようです。
 機体色はF8Fはガイア、F9FはGSIクレオスのシーブルーです。クレオスのシーブルーはプラバンにテストで塗ったときは青みが強いように感じたのですが、実際にペイントしてみるとガイアのものとそれほど差がないように思います。失礼いたしました^^;

F9F_04.jpg

 正面から見るとジェット機とレシプロ機の印象の違いがよりハッキリします。パンサーの主翼は同じグラマン製だからか、付け根のエアインテーク部分と翼端のチップタンクを除けば、ベアキャットによく似ています。グラマンはその後、パンサーの主翼を後退翼にしたF9F-6クーガーを送り出しますが、VF-31はクーガーは装備しませんでした。

 というわけで、これまでグラマン社製が続いたこのシリーズは次回以降、F2H-3バンシー、F3H-2デーモン、F-4ファントムIIとマクダネル社製が目白押しということになります。グラマンが帰ってくるのはその次のF-14まで待つことになります。お楽しみに?w。

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