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さとうの筆(その2) [ミニチュアゲーム]

 前回の面相筆に続いて、私が使っている平筆およびドライブラシ用筆をご紹介します。

brush004.jpg

 ミニチュアのペイントで平筆を使うことはあまりないのですが、ヴィークルの広い面積にドライブラシやウォッシングを施すときや、ミニチュアのベースに木工用ボンドを塗るとき、あるいはベースのサンドや情景モデルにドライブラシをするときには、いくつかのサイズの平筆があると便利だと思い、揃えました。
 実際には、長年使っているものも含めて平筆はかなり持っているのですが、最近はあまり使う機会がないので割愛し、よくつかう3本を撮影しました。
 一番下の筆はP3から出ているナイロンの平筆の小さい方で、ベースのペイントに使っています。以前、同じくらいの大きさの別のナイロン筆を使っていたのですが、先が丸まってきたのでいまは木工用ボンド用となっています。
 真ん中の筆はフィルバート形と呼ばれる穂先が馬蹄形になっている筆で、この先だけを使って優しくペイントすると、大面積をむらなく塗れるということで購入してみました。いずれもナイロン毛で2種類の太さを持っているのですが、画像は太い方で、細い方はベースのドライブラシに使ったら、やはり先が丸まってしまいました。
 いちばん上はCitadelの旧版の平筆で大小2種類あり、やはりナイロン毛です。情景モデルのドライブラシに重宝していたのですが、今月、自然毛と合成毛を混ぜた新作が出たので、現在比較検討中です。

brush007.jpg

 というわけで、我が家にあるドライブラシ用の筆を並べてみました。右の3本がCitadelの旧版(オールナイロン)、色の淡い2本は旧版のCitadel平筆、その左の3本がCitadelの新版ドライブラシ筆(60%ダークオックス、40%ナイロンだそうです)、一番左が文盛堂から出ているドライブラシ筆で、このなかでは唯一のセーブル筆です。
 私は実は、ドライブラシもセーブルの筆で行うのが好きなのですが、ただでさえドライブラシは筆を傷める使い方ですし、ベースのサンドのペイントに使おうものなら一発で穂先をヤラレます(右のCitadel旧版の穂先をご覧いただければ、細い筆はまだ形状を保っていますが、中太のものは穂先が広がってしまっています)。なので、通常は細かい部分のドライブラシに関しては使い古して先が割れてきたセーブル筆を使っておりました。
 このような理由で、ドライブラシ用筆の寿命は短く、だからこそ専用の筆は安価なナイロン筆が多いわけですが、ホワイトドワーフ誌によると、ナイロン筆は表面がツルツルなのでカラーの含みが少なく、できれば細かいギザギザのある自然毛を使いたかったので、今回の改訂となったそうです。
 私としては、そもそもドライブラシをする対象毎に筆を換えますので、ミニチュアのチェーンメイル部分には古い面相筆とともに新版のCitadelドライブラシ筆、ベースには使い古した平筆、情景モデルやヴィークルにはやはり新版のCitadel平筆を使い分けてみようと思っています。
 もっとも、実は最近あまりドライブラシを使う場面は減少しているのではありますけれど。というのも、もともと私はヴィークルはベースコートの後ウォッシングとパステルで仕上げており、ミニチュアに関しては最近重ね塗りとブレンディングの練習中なので、ドライブラシが大活躍、というのはほとんどベースデコレートと情景モデルのみという状況なのです。
 それでも農民兵の足元付近の汚れや、金属パーツの磨かれた感じを出すときなどは、今後ともドライブラシの出番があるかと思いますので、新しいCitadel筆の効果もいずれレポートできるのではないかと思っています。

 それにしても、筆だけでこれだけ書くことがあるとは、ミニチュアのペイントは奥が深いですねー。私などはまだまだペイントを始めて1年半の若輩者なわけで、ベテランの方が見たら、おかしなことを書いているかもしれませんし、最初に申し上げたとおり、人それぞれに好みのペイント法とそれにもとづく筆選びもあるかと思います。
 私は個人的に、ミニチュアゲームに費やす時間の大部分がペイントで、その時間をできるだけストレスが少なく、気持ちのいい時間にしたいという思いから、筆にちょっとだけこだわっている次第です。
 人によっては「高い筆はもったいない」と思うでしょうし、あるいは「技量にかかわらず良い筆を使うべきだ」というのももっともだと思います。

 もしこれをご覧になっているペイント初心者の方がおられましたら、未熟者の私からひとことだけ。一番最初に使う筆だけは、安い筆でもいいと思います。なぜなら私の経験から、筆や水性アクリルカラーの知識がまったくない状態ですと、最初の筆は必ずすぐにダメにしてしまうからです。
 「筆につけるカラーはできるだけ少なく」「根本にカラーをつけない」「荒れた表面に状態の良い筆を使わない」といった鉄則(?)を守って筆を大事に使えるようになれば、ペイントの技法にもよりますが、良い筆はペイントする人の作品の完成度を高め、さらに本人の技術もアップさせると私は思います。
 なにか生意気なことを書いてしまいました。読んで不愉快に思った方がおられましたら、申し訳ありません。

 最後に最近ペイントした2人目の(というか武装を持ち替えた)インクィジターの画像を。

sisters017.jpg

 左側が以前ペイントしたもので、鎧は白のアンダーコートにブルーのシャドウを入れ、再び白でハイライトをいれて仕上げただけのもの、右側が最近ペイントしたもので、白のアンダーコートの上からアーマーウォッシュを全体に施し、そこからCodex Grey、Fortress Grey、SkullWhiteで少しずつハイライトを加えていって仕上げたものです。
 実は西洋画の画集や雑誌の作例などを見ているうちに、白い部分は全体が白くなくても白く見える、と気づき、そのことを確認するために上記のような手法を試してみた次第です。
 もっともグラデーションのぼかし方などはまだまだ未熟なのですが、いまはこの方向で少し練習を続けてみようかな、と思っています。練馬のクラブチームで是非ともペイント会を開いて、上手なひとの技術を間近で拝見してみたいところです。

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コメント 2

まいくろたいがー

用具編ありがとうございました。

大変参考になりました。

お勧めの方法を試してみたいと思います。

もしよろしければその時には質問させてください。

よろしくお願い致します。
by まいくろたいがー (2009-08-02 23:37) 

t-satoh

>>まいくろたいがーさん
 こちらこそありがとうございますー。質問など私でわかることならいつでもどうぞです。まだ番外編というかもう少し用具紹介続くかもしれませんw。

by t-satoh (2009-08-03 00:18) 

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