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さとうのお道具紹介コーナー(その4) [ミニチュアゲーム]

 今回からはいよいよ塗料や筆といった、私が使うペイントツールの紹介に移りたいと思います。

 まずは、主に使っているカラーです。
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 私は、ミニチュアのペイントには主に水性アクリルカラーを使用しますが、部分的にエナメルあるいはラッカーを使う場合や、顔料をそのままつかうこともあります。
 水性アクリルはCitadelカラーがメインで、WarmachineのCryxミニチュアをペイントするときなど専用色が必要なときや好みの色がCitadelのレンジにないときは、P3カラーやライフカラー、タミヤアクリル、ハナンツエクストラアクリリックス、そしてヴァレホカラーなども使います。特にタミヤアクリルとハナンツはエアブラシで使いやすいため、ヴィークルのペイント時に活躍しております。
 水性アクリルはそれぞれ特性が少しずつ異なり、P3とヴァレホはCitadelに似ていますが顔料がより沈殿しやすくCitadelよりしっかり撹拌する必要があります。またP3はすべて半光沢で仕上がります。タミヤアクリルは筆塗りだとムラになりやすいので私はあまり使いませんが、模型雑誌などを見ると顔料が沈殿しているときに上澄みの固着剤部分を捨てて使うとよいなどと書かれています。
 チューブのターナーアクリルガッシュは水で希釈すればCitadelカラーと変わらない塗りやすさで、かすれたようなしっかりとしたつや消しになるので、ミニチュアの布地部分などに使うと渋い仕上がりになります。ただし定着力が弱いので場合によってリキテックスのメディウムと併用しています。

 私はミニチュアにエナメルを使うことは少ないのですが、ハンブロールのエナメルカラーは発色がよく、またマット、グロス、あるいは半光沢を問わずツヤの具合が素晴らしいので、ヴィークル車体下部の汚れといった特定の場所をペイントする際に重宝するほか、乾きが遅いので乾燥に充分時間を取れるときはドライブラシにも使います。特にタミヤのペイントマーカーX11番は、ピカピカのエッジをつくりたいとき活躍します。
 チューブの油絵の具は、以前はフィギュアの顔をブレンディングで塗るとき使っていましたが、Citadelカラーを使い始めてからは顔のペイントは水性アクリルに取って代わられました。しかし、ヴィークルのウォッシングでは、水性アクリルでは汚く仕上がってしまうことがあるので、いまだに薄めた油彩を使うことが多いです。MIGプロダクツの502abteilungという模型用油彩シリーズには、ヴィークル用の渋いカラーがラインナップされています。

 私はスケールモデルでもミニチュアでも、ラッカー系のカラーはあまり使いませんが、ヴィークルなど広い面積にメタリックカラーを吹き付けたいときは、画像にあるGSIクレオスのスーパーメタリックシリーズと米国のアルクラッドIIを使うこともあります。ただし、これらのメタリックカラーは上からヴァーニッシュをかけると輝きを失うので、頻繁に触るミニチュアにはあまり向いていないかもしれません。

 画面右にMIGと書かれたボトルには調色された顔料の粉が入っており、溶剤で溶いて塗りつけることで泥や錆、埃などのテクスチャ表現ができます。定着力はあまり強くないので、ミニチュアに使う場合はヴァーニッシュによる仕上げをしたほうがいいかもしれません。
 黒い鉛筆のようなものはファーバー・カステル社のグラファイトペンシルという、軸まで全部が鉛筆の芯という製品で、車体や履帯などの金属部分のエッジに使うと、擦れたような輝きが得られます。
 これらもまた、定着力が弱い関係から、本体に触ることが多い兵士のミニチュアにはあまり使いません。ヴィークルやウォージャック、情景モデルなど比較的大きいモデルのウェザリングに用いることが多いです。

 これらのカラーをペイントする際に使用する溶剤は以下のとおりです。
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 水性アクリルの希釈にはおおむね水を使いますが、乾きを遅くしたいときはリキテックスのペインティング・メディウム、スロードライブレンディングメディウム、あるいはグラデーションメディウムを場合によって使い分けています。P3のミキシングメディウムはリキテックスのペインティングメディウムとほぼ同じような使い心地です。
 タミヤのアクリル溶剤は顔料の粉を溶くとき、およびタミヤアクリルをエアブラシで吹くときに使います。画像にはありませんがエクストラアクリリックスをエアブラシで使う時用の専用溶剤もあります。
 ラッカーをエアブラシで使うとき(筆塗りでも)はGSIクレオスのレベリング薄め液を、というかラッカーをペイントするときはこれしか使いません。
 エナメルをエアブラシで使うときはハンブロール、ウォッシングではMIGプロダクツ、普通に筆塗りをするときは油彩メーカーの溶剤をそれぞれ用いています。というのも、油彩用の溶剤でウォッシングをすると、ときどき絵の具がダマになることがあったためです。またテレピン油はプラパーツを割ってしまうことが多かったので、ペトロール系の溶剤を使っています。これは溶剤の特性というより私の使い方の問題なのかもしれません。いずれにしてもプラパーツにエナメル溶剤を使うときは、分量や塗布する場所に気をつけた方がいいと思います。

 これらのカラーを併用するときにはいくつか原則があります。ラッカーは溶解力が強いので水性アクリルやエナメルの上からは使わない、十分に乾いていないエナメル塗膜の上にウォッシングをしない、などです。
 もっともゲーム使うミニチュアの場合は、普段はほとんどすべてのペイントを水性アクリルだけですませてしまうので問題になることはあまりありませんが。

 次回はこれらのカラーや溶剤の収納、続いていよいよ私好みの絵筆を紹介していこうと思います。

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まいくろたいがー

他力本願で申し訳ないのですが
毎日期待しております。

じつは数ヶ月前にフォージから
IMPERIAL ARMOUR
MODEL MASTER CLASS
VOLUME ONE
を購入しました。

そこには鉛筆によるエッジング?やら
MIGピグメントの使用方法が書かれており、
そういうものがあるのかとこの年になって
驚いております。

すぐには難しいのですが、
人生を豊かにする趣味として
この方面にもいい意味でどっぷり浸かってゆきたいと
思っておりますのでよろしくお願い致します。
by まいくろたいがー (2009-07-27 22:19) 

t-satoh

>>まいくろたいがーさん
 毎度コメントありがとうございますー。
 フォージワールドのモデルマスタークラスVol.1、私も買いました。ミニチュアのペイント、特にヴィークルのペイントにはアーティスティックとリアリスティックという二つの傾向の手法が用いられることが多いように思いますが、フォージの本はリアリスティック指向という感じですね。
 一方のゲームズワークショップのHow to Paint CITADEL Tanksは、ハイライトの強調などよりアーティスティック指向が強いように思います。
 私はミニチュアゲームを始める前からスケールモデルを少しかじっていたので、フォージ本のほうが「知ってる知識」に近く、GWのペイント法が当初新鮮だった記憶があります。

 いずれしても、これらの本に掲載される作例はすごい完成度ですよね。一朝一夕にはマネできないですから、少しずつ上達できればいいなと思う今日この頃です。Vol.2は出るのかしら^^。

by t-satoh (2009-07-28 08:30) 

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